世界一の雑貨屋をめざして。

今までの道のりを振り返ったり、色々とあった出来事を綴りながら、雑貨との出会い、店作りへのこだわりなどを、自分なりに思考整理しつつ、 「最高の雑貨屋さんとはどんなものか」を探しながら記事にしています。

2, きっかけはアルバイト情報誌

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働いていた当時の物件の写真千葉市「なつかしのフォトギャラリー」60年代より。

 

高校の頃「正義の味方になってみたい」というアホな理由で、警備員をしていました。平日の学校帰りは、近所の花屋さんでアルバイトをさせてもらってたので、土日祝日のみ。

連絡があったら勤務地に行くという派遣のようなスタイルです。
勤務先は、学生だった割に銀行の夜間や、都内某有名ホテルの路上警備など、少し襟を正してしまうような場所が多かったと思います。


実際に働いてみると、正義の味方のような事が一切ありませんでした。

そりゃそうだ。

備品で渡された、制服や特殊警棒が唯一、非日常的なアイテム。
でも、それだけで少しワクワク。
浮かれていたら、先輩社員から実際にあった恐ろしい話を聞かされました。


どこかの銀行に、日本刀を振り回しながら強盗が入ってきて、
何かあったら真っ先に俺ら(警備員)が狙われる。
俺らは戦えないし、捕まえる事もできない。
通報するだけのただのカカシだって相手はわかってくれない。
だから気を付けろ!狙われたら逃げろ!と。

30年近く前の話で、今はわからないですけど、意外な裏話でした。
正義の味方も何もあったもんじゃないなぁ。。。


そんな場所で社会人の先輩方と一緒に仕事をさせていただいたり、
警備本部へ連絡を取ることもあったり、
背筋を伸ばしていなければならない仕事だったので、
なんだか妙にかしこまった電話応対が身についていました。


高校を卒業して学生になっても、そのままの流れで警備員を続けていたのですが、
入学から4ヶ月も経つと、授業も落ち着いてきたので少し余裕が出てきます。
もうすぐ夏休みだし、その後も、学校帰りにでもできるようなバイトでもしようかな?などと思い始めました。


働くのが当たり前の事だと思ってたので、ヒマだと働きたくなります。


家が寿司屋で、小学生の頃からよく家業を手伝わされていました。
買い出しとかのお使い程度ではなくて、
出刃包丁を持って、イワシやアジ、アナゴを3枚に下ろしたり、エビの皮をむいたりさせられたり、海苔巻きを巻いたり。

外で働く事も、中学3年から始めました。
家も裕福ではなかったので、小遣いは自分で稼がなくてはならないから、
時間が空いてるのなら、働こうかな?という安易な気持ちですけど、
働く事には何の抵抗もありません。


早速、情報誌で働き口をチェックします。
すると、通っていた学校の近くに、1回だけ友達に連れられて行った事があるお店が掲載されていました。

これが運命の出会いになってしまうとは。。。


パーティグッズとか、ジョーク商品とか、
「なんだかよくわからないものが売られている変な店だったな」程度の記憶で、
面接申し込みの電話をします。

公衆電話に入って、緊張しながら電話をかけると、電話口に男の人が。
警備員で鍛えられた話し方と、持ち前の低い声(本人には全然その自覚はないのですが…)のおかげで、ちゃらんぽらんな感じの学生だった僕ですが、面接させていただけるようになりました。

警備員やってて良かった(笑)


学校帰りにお店に寄って面接です。
電話の対応が良かったというお褒めの言葉をいただき、喜んでいた僕は、学校の事などを話してました。
ところで志望動機は?と聞かれたら、


「学校帰りで近かったから」

よく言った!(笑)


ろくに店の事も知らないで、ぱっと開いた情報誌で即決して電話。
そんな僕を受け入れてくださった店長。ありがとうございました。
バブルで売上がよかったから、バカでも採用してくれたのかな?
僕ならこんなヤツは採用しません(笑)


この雑貨屋さんは、1970年11月に創業した老舗の雑貨屋さんです。

もともとはおもちゃ屋さんだったのですが、一度倒産をしていて、再起を図ったのが雑貨屋さんだったと聞いています。

という事は、1970年よりも前からあるのですから、相当なものです。
 
しかも、全国チェーンで当時50店舗近く店がり、業界では有名だったようです。
その当時は、入った会社がそんな老舗だとは知りませんでした。

 そもそも、業界の事、と言うよりは世間の事に無頓着だったのです。

千葉の田舎で育って、学校も全て千葉市で済ませる。買い物に行くのも千葉駅周辺で、わざわざ東京まで行かなくても、全てはここで揃うんだと信じていました。


東京と言えば錦糸町の事。
ちょっと買い物に行くのは船橋ららぽーと
語尾に「べ」がつく。
バリバリの千葉市民です(笑)


警備員のバイトで都内へ行くにも、地下鉄なんて知らなかったからメインはJR。
(地下鉄って便利なものがある事は先輩から教えてもらいました。)

行き先は東京駅前、晴海、赤坂と、オフィス街がほとんど。帰りにどこかに寄ろうなんて考えてもなかった。

狭い世界で生きていたんですね。


会社の店舗一覧には、日本全国知らない地名がたくさん並んでいます。

世界は千葉で回っていると思っていた自分には遠い異国の地ばかり。
地理も苦手だったので、日本のどこに何県何市何町があるかなんて知りません。

 

デザイン科、というよりもクリエイティブな事が好きで、他の事には興味がわかない性格だったので、本当に世間知らずでした。

あー恥ずかしい。

 
こんないい加減な理由で、僕の雑貨屋人生はスタートしました。
すべてはご縁と、導きなのかも知れませんね。

ありがたや。ありがたや。

 

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