63, 任せて、伸ばして、地域一番に!
お店として、内装や什器にあまり手を加えてないので、本屋さんの1コーナー感が出ています。
鳥取、人口10万人の街の、ロードサイドの本屋さん。
社員がいなくなって、担当はアルバイト2名になりました。
二人ともレジには入らなければならないので、作業時間も限られています。
(レジは書籍、CDの共通レジです。時間が決まっていて、
その時間はレジに入らなければならないのです。)
もちろん、お互いに休みもあるし、休憩もある。
早番と遅番もあって、雑貨担当者が不在になる時間もあります。
普通ならスタッフ5~6名で運営する規模ですが、
あくまで書店の中の1コーナーなので、そういうわけにも行きません。
このような環境の中でどうやって集客するか?
最初の商品構成は、前の会社で作ったもので、
化粧品、
ステーショナリー、
キャラクター雑貨、
輸入菓子、
パーティグッズ、
喫煙具、
などの雑貨でした。
キャラクターやファンシーなどの、
かわいい雑貨で売上を作っていたのですが、
なかなか思うように伸びません。
本屋さんに来たお客様に、
・ついでに見てもらう。
・あったら便利だ。
そう思う商品をそろえるようにしていたのですが、
あくまでお弁当の付け合わせ、
メインディッシュにはなれなかったのようです。
ラウンドを始めた頃は、僕もそこまで深く考えていなかったので、
今ある商材をいかにして生かすか。
という事を考えていました。
その方が、アルバイトでお店を運営しなければならないので、
知らないものよりも、今ある資産を生かした方が
わかりやすいと思っていたからです。
ある日、アルバイトの1人が、
輸入香水が売れると熱心に教えてくれました。
この子は、もともと大手企業で働いていた同世代。
バブルを経験している子です。
バブル期の企業は、
従業員教育や、商品の開発、マーケティング、
プロモーションに力を入れいている企業が多く、
今とは比べられないくらいほど、
密度の高い仕事を経験している人が多いと聞きます。
バブル期でしたので「勝ちグセ」もついていて、
何事もポジティブに考える。
今の40代が消費の中心になっているのもその頃の名残です。
よし、やってみよう!
という事で、とにかく香水を集める事にしました。
最初の頃は40品目くらい。
幅60cm、高さ150cmくらいのショーケースで
ちょこっと扱っていたくらいの量でした。
←最初はこんなもんです。
それを、ゲームソフト用にあった幅150cmの巨大なショーケースを使って、
一気にコーナーを拡大し、扱い量も3倍以上に増やしました。
当時の化粧品メーカーは香水を扱っていないところが多く、
これからは香水も化粧品のカテゴリーとして確立されるのでは?
という頃でした。
香水は、オープンプライスの商品です。
仕入価格が輸入レートに合わせて常に変動し、
それに合わせて売価を設定しています。
香水のブームに乗って、
あちこちのお店で香水の扱いが増えてきた頃。
定価がなく、ディスカウントストアでも扱っていたので、
価格競争が始まります。
どこの香水が一番安いのかを調べて、
そこの値段に合わせたり、
少し低めに設定したり。
大手が競合だったのですが、
価格設定を自由にできるこちらとしては、
一部を除いて負ける事はありませんでした。
香水が売れる!と教えてくれたスタッフの意見のおかげで、
香水の売上がどんどんと伸びていきます。
香水は消耗品ですので、リピーターになってくれますし、
流行の商品だったので、お客様がお客様を呼んでくれます。
意欲のあるスタッフがいて、その方向性が間違っていない。
マッチしていると思ったら、仕事を任せてしまう。
そうすると、お店にも、スタッフにも良い効果が現れてきます。
おかげで、香水はこの地域ではナンバーワンの品揃え。
売上は、香水を扱う他県の店舗に比べても引け劣らないくらいに。
人口10万人の鳥取で、
ロードサイドの書店の中の店という事を考えたら、
かなり健闘していたと思います。
いやー
この子が担当で良かった!
任せて良かった!
任せただけで、何もしてなかったりして(笑)
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