1, バイトだらけだった学生の頃
中学はそこそこの成績だったけど、ちょっと背伸びして進学した高校。
案の定、授業内容について行く事ができずに成績は急降下。
3年になってみると、進学校だったので周りはみんな進学の事ばかり。
先生に相談をすると、新設校のデザイン科を勧められました。
入学金も、学費も超破格の学校。
他には選択肢も無かったので、勧められるままにその学校を受ける事にします。
入学試験を受けてみてびっくり。
テストは中学レベルで、
本当にこんなもんでいいの?何か裏があるんじゃないの?
と、何度も答案用紙を見返してしまうくらいに簡単なものです。
バカだった自分にももってこい!でした。
新設校なので、校舎も机も何もかも新品。
残念なのは、実習棟がまだ建設中だったり、体育館が無かったりと、本館1棟だけで周りは更地ばかり。(今は校舎も体育館もきちんとそろっていて環境も整っています)
その新品を一番汚くしてしまったのが、我らがデザイン課でした(笑)
だって、絵の具や粘土、石膏、アクリル樹脂などをたくさん使ってましたからね。
そりゃ散らかる、汚れる。
教室だけでは飽き足らず、構内の通路や階段も創作の場(笑)にして、好き放題やってしまいました。
ちゃんと掃除もしましたよ。
でも、新品は汚れやすくて(笑)
卒業する頃には、かなり年期が入っていました(笑)
短大だったので、2年間でしたが、
デザインを学んできた人達や、先生方からたくさんの事を学ぶ事ができました。
忘れられない大切な時間です。
家業が自営業だったので働く事に全然抵抗はなく、家にも頼りにくいから、自分で欲しいものは自分で稼いで買うのが当たり前。
塾の手伝い、クリーニング屋の工場、お手伝いでセブンイレブンと海の家、警備員、花屋と職種を問わず色々と働いていました。
一番長かったのは花屋と警備員。
花屋は、母親の知人で、近所のお店。
夕方から閉店までの時間を1人で回すアルバイトです。
花屋なんか興味もなかったし、行った事もありません。
とりあえず店を任された初日。
お客様が来て、値段が書いてないバラをくださいと言われました。
納品書には1本50円と書かれていたので、だいたい倍くらいかな?
と、思って「1本100円です」と言って売ってしまいました。
後日、親切なお客様がわざわざお店に来て、昨日1本100円で売ってましたよ。と教えてくださったみたいで、オーナーにびっくりされた事があります。
だって、何も知らないんだから仕方ないですよね。
花の値段は、仕入額の数倍でつけると、その時初めて知りました。
今思うと、びっくりな価格設定。
もちろん、それには理由があります。
切り花は生花なので、販売できる期間は長くて1週間くらい。
その間に売れなければ、ドライフラワーにする事もできますが、そんなに大量のドライフラワーも売れませんので、ほぼ捨てるしかないのです。
管理用のフリーザー(巨大冷蔵庫)も電気代が高いですしね。
鉢植えなど、長持ちするものもありますが、売れるのは切り花です。
だから、1本あたりの売価が高くなるのは仕方ない。
後は技術料ですね。
3000円分の花束と言われたら、だいたい3000円以上の花を使います。
その組み合わせ方、花束のラッピングなど、技術料はその中に含まれています。
バラ50本とか言われたら、そのままの金額を言うしかないので。
花束は金額で頼んだ方がお得(笑)
30年近く前の、その当時の話ですので、今はどうかわかりません。
その花屋は学校帰りの平日のお手伝いと、言われた日のみ。
土日は空いていたので、警備員のアルバイトをしていました。
花屋は高校卒業まででしたが、警備員は学生になってもそのまま続けています。
学生になって、平日も手が空いてきた頃、
他にバイトでもしようかな。と、思ってアルバイト情報誌を開き、
そこで運命の出会いが待っているのです。
続きは次回。
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